成分

セレブロシド

セレブロシド

セレブロシドとは馬の脊髄から得られる馬セラミドです。その名の通り、馬の生体成分を原料としたセラミドで、安全性が高く、肌なじみもよい天然高級セラミドとして知られています。

セラミドは、表皮の一番上の層である表皮の角質層に存在していて、細胞と細胞の間を埋める細胞間脂質のひとつです。細胞間脂質の役割は、水分を蓄えて肌を保湿すること。そして細胞間を埋めて、外部刺激から肌内部を守ることです。セラミドはこの細胞間脂質の半分を占める重要な物質。肌のうるおいを保つために、とても重要な存在だということがわかります。

セラミドを産生する力は、生まれたばかりの赤ん坊の時がピークで年齢を重ねるとともに低下していきます。30歳を超えると大幅に低下し、50歳になると20代の時の約半分に減少してしまうといわれています。セラミドを産生する力が低下すると、乾燥やシワ、たるみなどを引き起こす原因となり、肌のバリア機能も低下していくため、年齢を重ねていくとアレルギーを起こしやすくなったり、肌が不安定になりやすくなったりすることがあります

一言でセラミドといっても、実は幾種類も存在しているのはご存知でしょうか。肌の角質層には11種類のセラミドがあり、そのうち7種類まではその働きが解明されています。

  • セラミド1:水分保持機能や外部刺激に対する優れたバリア機能
  • セラミド2:最も高い水分保持機能
  • セラミド3:水分保持機能やシワを軽減する機能
  • セラミド4:角質の脂質バリア層を作り、保持する機能
  • セラミド5:角質の脂質バリア層を作り、保持する機能
  • セラミド6:水分保持機能とターンオーバーの促進でシワを軽減する機能
  • セラミド6II:水分保持機能とターンオーバーの促進でシワを軽減する機能
  • セラミド7:細胞の増殖分化をコントロールする。抗炎症、抗菌作用があり皮膚にある常在菌のバランスを整える機能
  • セラミド8~10:不明

このなかで一番人間の肌に多く含まれているのは「セラミド2」です。また、セラミド1、3、6が不足するとアトピー性皮膚炎や乾燥・敏感肌などへの影響が強くなるといわれていますので、スキンケア商品などで外からセラミドを補給する場合は、セラミド1、2、3、6のいずれか、あるいは全部を含むものを選ぶのがおすすめです。

化粧品に配合されているセラミドは、大きく分けて4種類。

  • 動物から抽出した天然セラミド。肌に浸透しやすく親和性も高いのですが、やや高価です。
  • 人間の皮膚にあるセラミドに似せてつくられたヒト型セラミド(バイオセラミド)。天然セラミドに負けないほど保湿力が高く刺激も少ないのが魅力です。最近はナノ化技術などにより浸透性も上がっていますので、これからさらに注目されそうです。
  • コンニャクや米ぬかから抽出された植物性セラミド。なかでもこんにゃくセラミドは大量生産が簡単なうえ、米や大豆などよりアレルゲンになりにくいと注目されています。
  • 石油からつくられた合成セラミド。あくまでも似たような分子構造ということで、まったくの別物。

この中で『セレブロシド(ウマスフィンゴ脂質)』は動物由来の天然セラミドです。動物由来のセラミドは人のセラミドに最も近く、セラミド1~7をすべて含有しています。肌に浸透しやすく、保湿効果や肌へのなじみがとても良いのが特徴で、使い続けることによりセラミドの産生量を増やす働きも期待できるともいわれています。 ※ちなみに成分表示でセラミド1、セラミド2など数字がついたものはバイオセラミドです。

みずみずしい健康な肌を維持するためにも、セラミドの種類にも注目をしてご自分の肌にあったスキンケア商品を探してみてはいかがでしょうか。